ぎ留めることができただろうか

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ていた野村とは対

部市場のブーム終了とともに、山一には膨大な評価損をかかえた株が残されたのである。
 しかし、このような二部市場への対応と、それによる業績の悪化は、山一の営業姿勢にのみ帰せられるべきものではない。二部市場は一言でいえば、折からの高度成長の波にのって登場してきた中堅企業にとっての資金調達の場であった。特に二部市場発足の三ヵ月前には金融引き締めが行われたから、各企業とも長期資金調達を証券市場に求めたのである。同時に繰り返し述べるように銀行を初めとする金融機関も企業に対する貸付金の回収ならびに顧客の安定という観点から、中堅企業の株式公開を強く支持した。
 ところで、このような公開・増資ブームが証券不況に拍車を掛けたことからすれば、それを慫慂した銀行の責任が問われるのは自然の成行きであった。後に、山一救済の過程で銀行の果した役割が問題にされるが、以上のような銀行と企業との株式公開、増資をめぐる関係も当然に指摘されていた。
 いずれにせよ公開及び増資は、新規上場企業にも、また幹事役の証券会社にも、さらには融資する側の金融機関にとっても歓迎すべきものであった。その意味では、山一が幹事を務めた多くの新規上場企業のメインバンクが、富士、三菱両行であったことは記憶されてよい。この両行は日本興業銀行とともに、山一の経営悪化の過程で重要な役割を演ずることになる。三菱、富士はメインバンクとして山一問題にどのように取り組んだのであろうか。

《裏目に出た拡大路線》
 極めて積極的な営業政策を裏づけるかのように、山一はその営業規模を昭和三十三年から三十七年にかけて急速に拡大した。たとえば、表7に見るように昭和三十七年の社員数は三十三年の三倍、九、二二三人の規模に達し、業績不振が明らかになった三十九年でも八、〇〇〇人を超えていた。他方、営業所の数も三十七年には三十三年より四一店増えて一一五店を数えている。このような営業規模の拡大は山一のみに見られたわけではない。しかし証券業界全体の数字と比べてみても、山一の伸び率は驚異的であった。昭和三十三年から三十七年の四年間に山一証券一社で、業界全体の増加分の一割強を占める六、三〇〇名を採用しており、それは人件費を含む一般管理費の膨張として経営の大きな圧迫要因となった。
 加えて、しばしば指摘されるように経営が不振に陥った昭和三十九年に至っても、山一は評価損の生じた株を子会社に移動させる等の粉飾を行って、表面を繕い、経営改善の努力を怠っていた。強気の営業方針は、一層、山一を面子(メンツ)の維持へと向かわせたかに見える。
 さらに、業界トップの座を争っ照的に、山一の大神—山瀬体制が合理性よりは義理人情を重んじたことも、経営の改善が急務とされる局面では大きなマイナスとなった。大神の面倒見のよさは、かえって人員削減等合理化への道を妨げる結果となったのである。実際、山一が営業規模の縮小に踏み切るのは他社よりも大幅に遅れた。
 そして、最後に最も重要な点として記憶されなければならないのは、山一の場合、資金調達の手段としての運用預りに対する依存度が非常に高かったことである。数字を見ると昭和三十七年九月には三五一億円であったものが、四十年三月末には実に五五五億円にも増加している。そのシェアは運用一九社中の約二〇パーセント(四大証券シェアは六七パーセント)にも達していた。

《株式市場の暗転》
 以上から明らかなように、昭和三十年代後半、株式投信・公社債投信の不調、増資ラッシュによる株式需給のアンバランスは、政府の金融引き締め政策、ケネディ・ショックとも重なって株価の急激な下落を招き、証券各社はその結果、経営上、大きな痛手を受けることになった。同時に昭和三十六年夏までの証券ブームに各社とも思いを馳せ、経営合理化の着手は遅れたから、その業容は悪化するばかりであった。他方、証券金融の不整備から、資金調達の相当部分を運用預りに委ねていたため、各社とも業績の悪化が公となり、客による運用預りの引き出し、投資信託、累積投資の解約が続出することを恐れていた。
 このような一般的な状況の中で、山一はそれまでの強気の営業方針を取り続けた結果、他社に比較し、その被った打撃の度合は大きく、なお一層、運用預りへの依存度を高めていった。つまり、証券界全体の不況と山一自身の抱える問題とが重なりあって、山一証券の業績は急速に悪化したのである。もし山一問


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